家賃払いマイホーム ローンなくし定住促進/リネシス

◎家賃払いマイホーム ローンなくし定住促進/リネシス

人口減少率、地価下落率の全国ワースト常連の秋田県で、家賃を払い続けて土地と建物を取得するマイホームプランが話題を呼んでいる。「譲渡型賃貸住宅」という仕組みで、秋田市の不動産業「リネシス」が開発した。

入居希望者は間取りや内装などを用意されたプランから選び、10~28年間の家賃の支払期間を設定する。支払いの目安は秋田市郊外の住宅地で月額7万円前後。家賃が住宅ローンのような役割になることから、「家賃が実る家」とPRしている。

秋田県での試験販売を経て全国募集に乗り出した。2018年9月末現在、入居希望者は秋田県や宮城県など全国で3800人に上る。住宅も8棟完成した。リネシスは、賃貸しするオーナーと入居希望者のマッチング、家賃管理などを担う。
森裕嗣社長(44)は06年、結婚を機に東京から妻の実家のある大仙市に移住した。秋田に暮らすようになり、人口減や縮小する経済の問題は地域全体で取り組まないと打開できないと感じた。

目指すのは、建築業者、入居者、物件オーナーなどが協力して創り出す「オールウィン」のビジネスだ。

住宅建築を請け負うアイズ(秋田市)の照井真澄社長(41)は、「地元業者が一緒になって住宅を建てる充実感がある。実入りも大手ハウスメーカーの下請けより良い」と話す。

客層は当初、住宅ローン審査に苦しむ可能性の高いシングルマザーや非正規雇用者を想定した。ところが、長期ローンに抵抗のある若い世代や収入の安定した公務員など想定外の反響があった。

10月20、21の両日、秋田市飯島道東の住宅地で内覧会があり、家族連れなど50人余りが訪れた。3年前に夫婦で新規就農した秋田市の男性(46)は「住宅ローンのことを難しく考えずに済む」と、担当者の説明に耳を傾けた。

秋田を「課題先進地」と位置付ける森社長は「ローンのない新しいマイホームプランの選択肢として手応えを感じる。人口減、不動産デフレに苦しむ地域の定住促進や経済活性化につなげたい」と力を込める。

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